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理論

オプショントレードに通じる4通りの確率の考え方

日経平均オプションと確率

日経平均オプションとは、日経平均がある特定のタイミングである特定の水準をどれだけ超えるかを賭けの対象にする取引です。ある特定のタイミングがSQであり、ある特定の水準が行使価格です。オプション市場では、ある特定の水準を超えるか超えないかについて、売り手と買い手がそれぞれお互いの思惑をもって参加しており、そこで成立した値段は、そうした思惑の集大成だとえいます。

さて、このオプション価格には、売り手と買い手のそれぞれの思惑が反映されているわけですが、これをどう読み取るかは相場を考える上で大きなヒントになります。この思惑の塊であるオプション価格を数学的に解いていくと、その行使価格を超える確率というものが計算できます。この確率を計算するためには、日経平均の確率分布が使われ、どちらもオプション価格と現在の日経平均から簡単に逆算できるのです。

確率とは

確率というものは起こりやすさを数値化したものです。日常生活でも頻繁に登場しますが、まじめに考え始めると意外とよくわからないものなのです。サイコロの1の目の出る確率は1/6で、ふだんそのことにいささかの疑いを持ちません。ところが、それを確かめようとすると、ややこしくなってきます。サイコロを1回振った結果は6パターンです。あるいは、1が出るか1以外の目が出るかの2パターンです。いじれにせよ、サイコロを振った結果は、ひとつしかなく、1が出ても1外の目がでても、1が出る確率は1/6だという証拠金にはなりません。このように、結果が出たらその結果が100%であり、あらかじめ想定した確率が正しかったかどうかはわからないのです。

では、どうすればいいのでしょうか。一口に確率といっても、その考え方はいろいろあり、オプションに登場する統計確率的な考え方もそのひとつにすぎません。

数学的確率

先人はこのように考えました。サイコロの6つの面は対称的な形状をしており、それぞれの目に出る可能性は同じであると仮定することで、1/6という確率を導き出すことに成功しました。かりに次の回に1の目が出る確率が1/6であるとしても、あくまでもそれは概念的な話にすぎず、その結果がどうなろうと、この1/6という数字は何の意味ももたないのです。

おなじように、オプション価格から逆算して日経平均が1ヵ月後に2万円を超える確率が10%という数字が出たとしても、1か月後の結果はひとつしかなく、それが結果としての100%事実です。事前に想定した10%が正しかったかどうかは確かめようがないのです。

このように数学的確率とは合理的に事前の可能性を示すものの、実際に事が起こった後には、そのほかの可能性との関係は検証することはできないのです。

主観的確率

オプション価格から確率を計算するには、前提条件が必要です。前提条件さえおけばそれが正しいかどうかは別にして、いつでも客観的、機械的に求めることができます。このような数学的確率に対し、根拠はあまりなくても信念の大きさを示すために、使われる確率が主観的確率です。株式式評論家が自分の強気度合いを具体的に示すために「日経平均が1ヵ月後に2万円を超える確率は20%ある」という言い方をする場合などです。この場合、前提条件も、数学的な意味もなく、気合いと信念を表すためだけのものだといえます。日常では、あるコンパに誘われたときに「ちょっとその日は忙しくて、行ける確率は10%だな」というような使い方をします。

株式評論家の20%には大した意味はありませんが、オプションにおいてはこうした主観的確率をあえて持つことで、オプション価格に内蔵された数学的確率と比較することで売買判断に利用するといった使い方ができます。

頻度論的確率

現実の世界ではこの頻度論的な確率の使い方が多いでしょう。これは、あくまでも概念にすぎない数学的確率にたいして、現実における試行回数をベースにして計算されるより現実的な回数です。頻度的確率を求めるためには、実現回数を試行回数で割ることになります。先ほどのサイコロの例では、サイコロを振ってそのうち1が出た回数を数えていけばいいわけです。

このよな頻度的確率は、統計学のベースになるもので、過去に遡ってボラティリティを計測する場合にもこのような考え方をします。頻度的確率と大数の法則は、ギャンブルのみならず、年金、医療。保険にも広く適用でされる便利な考え方です。

 

ゲーム論的確率

ゲーム論的確率とは、賭け事に使われる考え方です。賭け事は胴元とプレーヤーに分かれるマーケットメーク方式とと、プレーヤーが掛け金を奪い合う市場方式に分かれます。公平な賭けという観点から均衡点や確率を探ります。オプションをはじめとするデリバティブ取引では、「等価になるキャッシュフロー」をお互いが交換するというのが大前提です。

 

まとめ

単品のオプションを評価するだけではなく、過去の日経平均の変動と比べたり、他のオプションと相対的な価値を比べたり、トレードをサポートするためにいろんな場面で確率的な考えが使われています。数学的な確率はもちろん重要ですが、主観的確率というのも相場観という意味では大変重要です。とくに、オプションにおいては複数のシナリオを考える上で、シナリオに主観的な確率を与えるという考え方は大切です。また、頻度的確率は、統計的な処理をして分析する場合に役に立ちます。ゼロサムゲームであるオプションの世界で生き残るためには、ゲーム論的確率の考え方は避けて通れません。

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