匠のオプション「トレーダー養成講座」
日経平均オプションの基礎から応用。ボラティリティを味方にしてトレードスタイルを広げましょう。
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初心者

オプショントレードで初心者がはまってしまう勝ちやすい戦略の落とし穴とは

勝率を勝ちやすさと勘違い

オプション取引においては、いろいろな損益の出方をする組み方ができます。大ざっぱにいって、勝率の高い方法は小さく勝って、どこかで大きく負ける方法です。コツコツ稼いでいても、どこかでドカンと大きくやられる可能性と背中合わせということにすぎません。

プットを売らなければ大丈夫、コールの売りなら大丈夫というわけではありません。実際コールの売りは、インプライドボラの上昇でやられるというよりは実際にインすることでやられることが多く、インしなくてもインプライドボラティリティの上昇で大負けするプットに比べれば扱い易いのは事実です。そのかわり1回あたりの勝ちが少なくなっています。また、扱いやすいと油断して枚数を増やすと、意外な大負けを食らうモノです。世の中それなりにうまくバランスはとれているのです。

オプションの売りを主体にする戦略で過去数年儲かり続けているといっても決して油断はできないのです。アウトのオプションを売れば勝率は高いのはある意味当然で、これを勝ちやすいと盲信するのは大きな間違いです。売り戦略で勝ちを自慢するには最低10年の実績が必要です。

対処には費用がかかる

日経平均の1ヶ月の変動幅はだいたい1500円以内に収まります。したがって1500円以上離れたオプションを売れば、ほとんど勝つことができます。途中で危ない目に遭ったとしてもじっと我慢すれば最後はほとんど勝てるのです。問題は、数少ない大負けをどう防ぐかです。大負けにならないようにどのような手が打てるかが試されてて、その対策費用を含めれば必ずしも勝ちやすいというわけでもないのです。

  • あらかじめロスカット水準を決めておく。
  • 先物で少しづつヘッジする。
  • さらにアウトのオプションを買って最悪の損失を防ぐ。
  • 期先のオプションと組み合わせてカレンダースプレッドにする。
  • 危なくなったら買い戻してさらに外のオプションを売る。

など、対処法はいろいろあります。そのうちのいくつかが、必勝法として出回ったりします。そうした必勝法には、過去の大変動を(たまたま)うまく乗り切った「秘密のルール」がついているのが特徴です。

オプションの売りが、実際に大損につながることはあまりありませんが、必ず発生します。誰もがわかっています。オプションを売りから始めると、最初はこのことには異常なくらい気をつけています。ところが、大損を避けるために何らかの対処をするとその分、もともと少ない利益が一段と少なくなってしまいます。実際にほとんどの対処は無駄玉に終わってしまいます。それでも、慎重にやりながら数年間実績を残すと、初心を忘れだんだん欲が出てきます。これまでとってき対処法をとらず、しばらく辛抱することを覚えます。最初の1回2回はおそるおそるはじめ、やってみると結構うまくいきます。その分利益は増加します。だんだん、無防備に構えることが増えていきます。

やり過ごせば利益は増える誘惑

対処することによる無断なコストをのぞくと、利益率は大幅に改善します。その分一時的な評価損に耐えることも増えてきます。一時的に評価損になっても、日経平均が最終的に行使価格を超えなければ、勝ちは勝ちです。どんなに楽をしようが、どんなに途中で苦しもうが、ほとんどは勝ちで終わります。すべてを忘れ布団をかぶって一晩寝るだけで大丈夫だったりもします。オプションの魅力でもあり怖いところでもあるのです。苦しんで勝つことでオプショントレードがうまくなったと勘違いが生まれます。次回のピンチも同じ誘惑に刈られます。間違った勝ちかたこそが、破滅への扉なのです。

ブラックスワンが舞い降りる

タレブによるとブラックスワンとは、全く予想しなかったイベントがある日突然起るのではなく、確率が低いと予想された別々のイベントが、たまたま針の穴を通す確率で折り重なって起るといっています。そのブラックスワンにたまたま無防備に放置したあなたのポジションがたまたま巻き込まれるのがあなたにとってのブラックスワンなのです。

コール売りとプット売りではやられ方が違う

コール売りのオプション特性はマイルドです。マイルドな分、対処がそれほど難しくありません。対処が簡単なので、対策を十分持ったうえでコール売りを勧めるというアプローチには一定の合理性があります。コール売りでやられる場合は、オプション特性に振り回されてやられるのではなく、日経平均がインすることでやられるという潔い負け方をします。

一方でプットの挙動は実に複雑です。プットの挙動を理解するためには、かなりの経験と分析が必要です。プットは売らないというのはある意味正しい対処法です。プットの売りは、日経平均がインする前に、「ボラティリティ」という怪物にやられてしまいます。証拠金不足で強制ロスカットを食らったり、買いオプションの決済ができなくなったりします。難しい分、常に割高に売買されているともいえます。コール売りで成功を収めると、割高なプット売りは魅力的に見えてくるものです。

バックテストの弱点

数少ない大損につながる局面を回避するルールをあちから遡って見つけ出すのは可能です。必勝法は、必ずこのバックテストを用意して、過去うまくいった実績を示します。ところが、将来起るブラックスワンを回避するルールというものは存在しません。あるとすれば、必ず損失を限定させる状態にしておくぐらいです。

いずれは超えなくてはいけない大きな壁

最初に固く誓った対象法をどんなときでもかかさずにやり続ければ、大負けは何とか回避して生残ることができるでしょう。しかしながら、その場合の利益率はかなり低いものにとどまり、場合によっては手数料損に終わってしまうかもしれません。たとえ勝ちやすい戦略でも、コストを払って対応するとたいして大きな利益は残すことができないのです。(当然の話ではありますが)

同じコストを払うのであれば、勝ちやすい戦略だけに拘らずに、早い段階で展開力のあるいろいろな方法に目を向けてはいかがでしょうか。

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